財務分析の方法①収益性分析 | 収益獲得能力の判定

記事024_財務分析の方法①収益性分析 | 収益獲得能力の判定

 

財務分析には様々な観点・目的で分析する手法があり、シリーズで解説していきます。

今回は財務分析の基盤ともいえる「収益性分析」の方法について解説していきます。

 

企業経営において、どれだけの利益を生み出せているかを把握することは極めて重要です。特に「収益性分析」は、企業の収益獲得能力を評価し、事業の健全性や将来の成長可能性を判断するための基本的な財務分析手法です。

今回は、収益性分析の具体的な方法や指標について詳しく解説します。

筆者
佐治 秀保 / sajihideyasu

株式会社ビジネスのかんさつ 代表/オルタナクリエイツ 代表

広告写真家・クリエイティブディレクター
経営戦略 & WEBマーケティングコンサルタント(中小企業診断士)

プロフィール詳細(ビジネスのかんさつWEB)

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また、弊社では「財務分析」を含む、経営戦略立案方法を戦略立案プロセス(流れ)に沿って学べるオンライン動画研修(ビジかんアカデミア)もご用意しています。個人のスキルアップや社内のリスキリング研修にご活用ください。

 

収益性分析とは?

収益性分析とは、企業が売上からどれだけの利益を生み出しているかを測定する分析手法です。単に「利益が出ているかどうか」だけではなく、企業の経営効率やコスト構造、持続可能な成長の可能性を評価するために活用されます。

企業の収益性は主に以下の3つの視点から分析できます。

  • 売上高に対する収益性(利益率)
  • 投下資本に対する収益性(投資効率)
  • 株主資本に対する収益性(株主価値の創出)

主要な収益性指標とその読み方

(1)売上高に対する収益性:利益率分析

利益率は、企業が売上をどれだけ利益に変換できるかを示します。代表的な指標は次の3つです。

  • 売上総利益率(Gross Profit Margin)
    計算式:
    売上総利益 ÷ 売上高 × 100(%)

売上高に対して、原価を差し引いた後の利益率を示します。高いほど、原価管理が適切であることを意味します。

 

  • 営業利益率(Operating Profit Margin)
    計算式:
    営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)

企業の本業で得た利益の割合を示します。事業の収益力を評価する際に重要な指標です。業界平均と比較することで、自社の競争力を測ることができます。

 

  • 純利益率(Net Profit Margin)
    計算式:
    当期純利益 ÷ 売上高 × 100(%)

最終的に株主へ帰属する利益の割合を示します。税金や金利負担を考慮した後の利益なので、経営の最終的な成果を測る指標になります。

(2)投下資本に対する収益性:投資効率分析

投資効率を分析することで、企業が投入した資本をどれだけ効率的に運用しているかがわかります。代表的な指標は以下の2つです。

  • ROA(総資産利益率、Return on Assets)
    計算式:
    当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)

企業が保有する全資産を活用して、どれだけの利益を生み出しているかを示します。ROAが高いほど、資産を有効活用できていることを意味します。

 

  • ROIC(投下資本利益率、Return on Invested Capital)
    計算式:
    (営業利益 ×(1−税率)) ÷(有利子負債 + 自己資本)× 100(%)

投下資本(自己資本+有利子負債)をどれだけ効率的に利益に結びつけているかを示します。企業の投資判断において非常に重要な指標です。

(3)株主資本に対する収益性:株主価値創出の評価

企業が株主の投資に対してどれだけの利益を提供できているかを測る指標です。

  • ROE(自己資本利益率、Return on Equity)
    計算式:
    当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)

株主が投資した資本を使って、どれだけの利益を生み出しているかを示します。ROEが高いほど、株主資本を有効活用していると言えます。

収益性分析を活用した経営戦略

財務指標を分析した後、具体的な経営戦略に落とし込むことが重要です。

  • 利益率が低い場合
    → コスト削減策の検討(原価管理、業務効率化)
    → 価格戦略の見直し(高付加価値商品の展開)
  • ROAが低い場合
    → 資産の活用度を向上(遊休資産の売却、設備投資の最適化)
  • ROEが低い場合
    → 財務レバレッジの活用(適切な負債活用、配当政策の見直し)

このように、収益性分析を基に戦略を立てることで、企業の成長と安定性を向上させることができます。

参考図書

財務分析はさまざまな著書で学ぶことができますので、ご自身に合った本を買われるのがオススメです。

 

『財務諸表分析』

 

『この1冊ですべてわかる 新版 経営分析の基本』

 

『中小企業の財務分析』

まとめ

収益性分析は、企業の収益獲得能力を客観的に評価し、経営戦略を立案する上で不可欠な手法です。売上高に対する利益率、投下資本の効率性、株主資本の活用度など、さまざまな視点から分析することで、企業の強みや改善点を明確にできます。

 

次回は、財務分析の方法②として「安全性分析 | 財務の安定性を測る指標」について解説します。引き続き、企業の経営改善に役立つ情報をお届けします。

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ご依頼の流れ

貴社の課題に応じて、様々なGoodなご支援を用意しています。

  • 1

    お問い合わせ・初回オンライン相談(無料)
    フォームよりご連絡ください。メールにて折り返しご連絡いたします。
  • 2

    初回オンライン相談(無料)
    オンラインにて、貴社の課題やご希望の支援プラン・研修プランについてお聞かせいただき、
    ご支援の内容・進め方・料金についてご説明します。
  • 3

    お申し込み / ご支援・研修実施
    プラン確定後、具体的なご支援・日程を決め、ご支援・研修を開始いたします。

よくあるご質問

どのような企業が対象ですか?

主に従業員数5名〜300名規模の中小企業を対象としています。業種は問いませんが、経営の方向性や中期ビジョンを明確にしたい企業、パーパスやMVVを言語化し組織に浸透させたい企業、人材育成を強化したい企業に多くご利用いただいています。

パーパス・MVV・中期ビジョン策定は、どこまで支援してもらえますか?

経営者へのヒアリングから始まり、パーパス・MVV・中期ビジョンの設計、言語化、社内浸透のためのPMVVカードの作成までを一貫して伴走します。

「伴走型コンサルティング」とはどのような支援ですか?

課題や戦略を一方的に提案するのではなく、定期的な1on1やミーティングを通じて、実行・改善まで継続的に関わる支援スタイルです。経営者や現場と同じ目線で考え、現場で使える形に落とし込むことを大切にしています。

AI・DX導入支援では、具体的に何をしてもらえますか?

企業の課題や業務内容を整理した上で、適切なAI・DXソリューションの選定から導入・活用方法の設計までを支援します。ツール導入が目的ではなく、業務効率化や意思決定の質向上につながる活用を重視しています。

ITやAIに詳しくない会社でも相談できますか?

はい、問題ありません。専門用語を極力使わず、現場の業務や課題を起点にご説明します。ITやAIが目的化しないよう、経営や組織にどう活かすかを重視した支援を行っています。

人材育成研修ではどのような内容を扱っていますか?

社内Webマーター養成研修、写真撮影研修、動画撮影研修をはじめとしたクリエイティブ研修や、事業計画書作成研修、新規事業立ち上げ研修などのビジネス研修など、実務に直結する内容を中心に提供しています。座学だけでなく、実際に手を動かしながら学べる実践型研修が特徴です。

研修は単発でも依頼できますか?

はい、単発でのご依頼にも対応しています。また、経営コンサルティングと組み合わせて、組織全体の方針に沿った研修設計を行うことも可能です。

名古屋以外の企業でも対応可能ですか?

はい、全国対応しています。オンラインでの打ち合わせや研修にも対応しており、地域を問わずご相談いただけます。

どのような流れで支援が始まりますか?

まずは初回ヒアリングで、現状の課題や目指す方向性をお伺いします。その上で、貴社に合った支援内容や進め方をご提案し、合意のもと伴走支援をスタートします。

まだ課題が整理できていない段階でも相談できますか?

はい、多くの企業がその状態からご相談いただいています。対話を通じて課題や優先順位を整理し、必要な支援内容を一緒に明確にしていきます。

パーパスやMVVは何のために必要ですか?

パーパスやMVVを明確にすることで、企業文化や価値観・将来のビジョンが見える化します。社外へのブランディングだけでなく、社内向けのインナーマーケティング、共感する人材を集めやすくなるため、採用・定着改善にもつながります。

ある業務のDX化を検討しているのですが、良いツールを探していただけませんか?

まずは貴社の業務における課題の詳細をお聞かせください。課題解決に向けた良いDXツールを選定しましょう。

AIを導入したいのですが、ツールAとツールBで迷っています。どちらが自社に合いますか?

必要な機能やご予算などから、貴社に合うツールを選定いたします。

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