財務分析の方法②安全性分析 | 財務の安定性を測る指標

企業の財務状況を評価する際、収益性だけでなく、財務の安定性、つまり「安全性」を分析することが重要です。
安全性分析は、企業が短期的および長期的な債務をどれだけ確実に履行できるかを評価し、倒産リスクを見極めるための手法です。
今回は、財務分析の方法②として、安全性分析の主要な指標とその読み方について解説します。
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目次
安全性分析とは?
安全性分析とは、企業の財務的な安定性や健全性を評価するための分析手法です。具体的には、企業が負債を適切に管理し、安定した経営を維持できるかを判断します。
この分析により、資金繰りの安定性や倒産リスクを把握し、経営戦略の策定や投資判断に役立てることができます。
主要な安全性指標とその読み方
安全性分析で用いられる代表的な指標を以下に紹介します。
(1)流動比率
計算式:
流動資産 ÷ 流動負債 × 100(%)
流動比率は、1年以内に現金化できる資産(流動資産)が、1年以内に支払うべき負債(流動負債)に対してどの程度あるかを示す指標です。
一般的に、流動比率が120~150%以上であれば安全とされ、200%以上であれば優良と評価されます。この比率が高いほど、短期的な支払い能力が高いことを意味します。
(2)当座比率
計算式:
当座資産 ÷ 流動負債 × 100(%)
当座比率は、流動資産の中でも特に現金化しやすい資産(現金、預金、売掛金など)で、短期的な負債をどの程度カバーできるかを示す指標です。
一般的に、当座比率が100%以上であれば、短期的な支払い能力が高いと判断されます。
(3)自己資本比率
計算式:
自己資本 ÷ 総資本 × 100(%)
自己資本比率は、総資本に対する自己資本の割合を示し、企業の財務的な安定性を測る指標です。一般的に、自己資本比率が高いほど、他人資本(借入金など)に依存せず、財務の健全性が高いと評価されます。
業種によって適正な比率は異なりますが、30%以上が望ましいとされています。
(4)固定比率
計算式:
固定資産 ÷ 自己資本 × 100(%)
固定比率は、自己資本でどの程度の固定資産を賄っているかを示す指標です。この比率が100%を下回ると、自己資本で固定資産を全て賄えていることを意味し、財務の安定性が高いと判断されます。
ただし、業種によっては固定資産の保有状況が異なるため、業界平均と比較することが重要です。
(5)負債比率
計算式:
負債 ÷ 自己資本 × 100(%)
負債比率は、自己資本に対する負債の割合を示す指標です。この比率が低いほど、自己資本で負債を十分にカバーできていることを意味し、財務の安定性が高いと評価されます。
一般的に、50%以下であれば財務健全性が高いとされ、100%を超えるとリスクが高いと判断されます。
安全性分析を活用した経営戦略
安全性分析の結果を踏まえ、以下のような経営戦略を検討することが重要です。
- 流動比率・当座比率が低い場合:
→ 流動資産の増加(現金預金の確保、売掛金の回収促進) → 流動負債の削減(短期借入金の返済、買掛金の支払い条件見直し) - 自己資本比率が低い場合:
→ 利益の内部留保による自己資本の増強 → 増資や新株発行による資本調達 - 固定比率が高い場合:
→ 不要な固定資産の売却やリースへの転換 → 自己資本の増強による比率改善 - 負債比率が高い場合:
→ 借入金の返済計画の策定と実行
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まとめ
- 安全性分析は、企業の財務の安定性を評価し、倒産リスクを見極めるために重要な手法。
- 主要な指標として、「流動比率」「当座比率」「自己資本比率」「固定比率」「負債比率」などがある。
- 企業の状況に応じて、 資金繰りの改善 や 資本構成の見直し などの経営戦略を検討することが重要。
- 財務分析のスキル を高めるには、実践的な書籍を活用し、日々の経営に役立てることが必要。
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