戦略立案のための消費者ニーズ調査(来街者アンケート)の作り方

消費者ニーズ調査_来街者アンケート

 

前回は、顧客満足度調査(顧客アンケート)の作り方について解説しましたが、今回は戦略立案のための消費者ニーズ調査(来街者アンケート)の作り方について解説します。

 

顧客アンケートは、現在の自社顧客を対象に実施しますが、来街者アンケートは「顧客ではない人々」を対象に調査をします。これにより、「自社の認知度」「将来の戦略立案のヒント」をつかむことができます。

 

 

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筆者
佐治 秀保 / sajihideyasu

株式会社ビジネスのかんさつ 代表/オルタナクリエイツ 代表

広告写真家・クリエイティブディレクター
経営戦略 & WEBマーケティングコンサルタント(中小企業診断士)

プロフィール詳細

 

消費者ニーズ調査(来街者アンケート調査)とは?

自社の顧客ではない方々に意見を聞き、消費者のニーズを把握するためのアンケート調査です。

 

来街者アンケートイメージ

 

自社商品やサービスへの満足度を把握する顧客満足度調査とは異なり、対象エリア内の世間一般的な意見を聞く調査です。

ただ、消費者のニーズをつかむだけでなく、現在の自社(店舗)の知名度を把握することもできます。

来街者アンケートの目的

来街者アンケートの目的は大きく2点です。

  • 自社の認知度を把握する(現状分析)
  • 将来の戦略立案のヒントにする(戦略立案)

顧客満足度調査のアンケート設計と同じく、「調査の目的を明確にする」ことがアンケート設計においては重要です。上記の大きな目的2点を念頭に入れて設計していきましょう。

来街者アンケートの調査エリア

調査するエリアは、自社の商圏内を中心に実施しましょう。新規出店などを計画中の場合は、現在の商圏内だけではなく将来の商圏内で実施しましょう。

消費者ニーズ調査の調査内容

消費者ニーズ調査の主な調査内容は、「回答者の属性」「自社認知度の調査」、「ニーズ調査」があります。「現状分析」と「戦略立案」の着眼でそれぞれの目的を以下に整理します。

 

消費者ニーズアンケート調査

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「戦略立案」は、顧客満足度調査(顧客アンケート)で調査するものと同じです。どちらかでも良いですし、もし広く可能性を探るのであれば調査してみましょう。

回答者はある程度狙いを絞る

回答者はある程度狙いを絞りましょう。

ペルソナと呼ばれる、自社の商品やサービスを受けるであろう人物像に狙いを定めてアンケートを実施します。

 

「ある程度」というのは、ペルソナ以外でも例えばペルソナの親や子、友人なども購入の可能性もあるかもしれませんので、自社の商品・サービスに合わせて回答対象者は考慮していきます。

①「回答者属性」ごとの割合把握

まずは「回答者属性」ごとの割合を把握します。

属性は年代・職業・性別・居住エリアなどです。戦略立案のためのクロス集計で利用できるため、戦略として有効になりそうな項目と区切りで設定していきましょう。

②現在の自社認知度を把握する

次に、現在の自社(店舗名・ブランド名など)の認知度を把握する調査も入れてみましょう。

顧客と異なり来街者の場合は自社のことを知っているとは限りません。

 

例えばケーキ屋さんのアンケートを収集しようとしている場合、

「〇〇エリアでご存知のケーキ屋に丸をつけてください」などを設問して、複数回答可で選択肢に競合や自社の名前を入れておきます。回答者200名で自社のチェックが100個だった場合、その商圏内・ターゲット層に認知度50%という数値的事実が得られます。

③将来の戦略立案に役立てる

最後に、将来の戦略立案のヒントを得るために、消費者ニーズを探っていきます。

アンケートにおいて、「このようにお店選びをする」「こんな困りごとがある」「こんな商品(機能・デザイン・価格)があったら良いな」という顧客のニーズを調査します。

 

例えばお店を選ぶ基準ひとつでも、

「自宅から近い」「信頼できる」「価格が安い」「商品の質が良い」「良い出会いができる」「自分に合ったものを提案してくれる」「デザインが良い」「接客が良い」など、さまざまな要素でお店選びをしています。

今後の戦略や、新規出店の考え方のヒントにもなり得ますので、消費者アンケートには必ず入れるようにしましょう。

来街者アンケート項目の設計方法

調査したい内容はたくさんありますが、顧客は負担が大きいと感じると回答自体を拒否してしまうため、その設計方法はとても重要です。

 

「何問以内にしましょう」というセオリーはありませんが、体感的に長い・めんどくさい・答えたくないと思われないように工夫が必要です。

基本的に選択式で設計

回答の方法にも工夫が必要です。大きく「選択式」か「記述式」の2種類がありますが、「選択式」にできるよう質問内容と解答欄を工夫しましょう。

「選択式」は集計・分析の際に定量的(◯件、◯%)になりますので、結果が明確になりやすいです。

質問項目の順番「最初:答えやすい内容→最後:顧客属性」

工夫のひとつとして、アンケートの質問の順番も考慮が必要です。

 

アンケートの最初の質問項目はなるべく回答しやすい内容かつ「選択式」にすると良いでしょう。

答えにくい「回答者属性」はアンケートの最後にするなど、回答者の心理面も考慮が必要です。

来街者アンケートの作成ツール・方法

来街者アンケートは、古くは紙ベースで作られましたが、現在は「Googleフォーム」などのWebサービスを使用することが多いです。

顧客満足度調査アンケート_googleフォーム

– Googleフォーム画面より

 

設計ができていれば作成は簡単

来街者アンケートの質問項目(アンケート設計)ができていれば、Googleフォームで作成するだけですので非常に簡単です。私もよく利用します。

「チェックボックス」や「ラジオボタン」「フリー記述」も直感的な操作で簡単に設置できますので一度お試しください。

 

ただし、Googleフォームであれば、そのURLにアクセスしてもらうことが必要になります。

自社にとってどの手法が収集しやすいかも検討しましょう。

直接調査員が聞くことも

もし自身や調査員が直接声をかけてアンケートをお願いする場合は、iPadなどのタブレットを持って聞いた内容を調査員が入力するとアンケート中も集計においても効率を図ることもできます。

アンケート収集後は集計・分析

アンケートを収集したら、集計をしましょう。

集計には「単純集計」「クロス集計」があります。

単純集計とは

単純集計は、質問項目ごとの単純な集計です。

例えば200件の回答を得られたとしましょう。

 

年代の質問で、40代が40件あったとしたら、「40代の回答が40件で割合が20%」という結果が単純集計です。これはGoogleフォームなどを使用すると瞬時に出ますので、計算する必要もありません。

紙でアンケートをとると、結果をエクセルなどに入力してそれをグラフ化するなどが必要ですが、Googleフォームだと質問ごとにグラフ化してくれますので、効率的に集計作業が可能です。

▼Googleフォームの集計結果例

顧客満足度調査アンケート_googleフォーム単純集計

– 某ブランド認知のアンケート集計結果例

クロス集計とは

クロス集計は、2つの項目を掛け合わせた結果を集計します。

例えば「40代」「お店を選ぶ基準」で掛け合わせることで、「40代がお店を選ぶ基準」といったような新しい集計結果が出来上がります。

 

ただしGoogleフォームではできませんので、クロス集計したい場合はエクセルのピボットテーブルなどで集計していく必要があります。

まとめ

消費者ニーズ調査は、「現状分析」ならびに「戦略立案のヒント」を得るためにとても有効な調査です。商圏エリアのターゲット層の考えを知ることにより、自社の知名度将来の戦略が見えてきます。

 

設計や取得方法に知恵と時間を使いますが、自社ビジネスに非常に有効な情報が得られますので、ぜひ顧客の考えを見える化していきましょう。

自社で消費者ニーズ調査の設計が難しい場合は

自社で消費者ニーズ調査のアンケート設計が難しい場合は、弊社が中小企業診断士の目線でアンケート設計のコンサルティングをしていますのでご相談ください。

 

また、後継者や次世代リーダー人材に経営戦略立案プロセスを学んでいただく研修プログラムもございますのでお気軽にお問い合わせください。

オンライン動画講座で戦略の基礎知識を学ぶ

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筆者
佐治 秀保 / sajihideyasu

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『戦略立案のための消費者ニーズ調査(来街者アンケート)の作り方』


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4種類のコンサルティングと範囲

コンサルティングの範囲

経営理念・経営ビジョン策定から機能戦略までフルパッケージの『経営全般コンサル(1-A)』、事業計画作成など経営戦略以下に特化する『経営戦略立案コンサル(1-B)』、事業ごとの戦略立案である『新事業開発コンサル(1-C)』『既存事業リブランディングコンサル(1-D)』があります。
ご支援方法は「お任せプラン」と「伴走型プラン」の2種類。伴走型とは、貴社にてプロジェクトチームを作り、戦略立案方法等をレクチャーしながら進めるプランです。

コンサルティングの流れ

また、継続的な経営の意思決定を支援する「経営顧問(1-Z)」のアドバイザリー契約も可能です。

1-A経営全般コンサルティング

期間:約1〜3ヶ月対象:すべての事業者様
任:240万円〜 / 伴:180万円〜
経営全般コンサルティング

理念の明文化から戦略立案までフルパッケージ。

企業経営の根幹となる「経営理念」「ビジョン」の明文化から現状分析・戦略立案・アクションプランへの落とし込みまでフルパッケージでご支援します。

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1-B経営戦略立案コンサルティング

期間:約1〜3ヶ月対象:すべての事業者様
任:180万円〜 / 伴:135万円〜
経営戦略立案コンサルティング

1〜5年間の経営戦略立案・事業計画書作成。

「経営戦略立案」に特化したコンサルティングです。貴社で策定された経営理念や経営ビジョンを元に、現状分析・戦略立案・アクションプランまで策定し見える化します。

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1-C新事業開発コンサルティング

期間:約1〜3ヶ月対象:すべての事業者様
任:86万円〜 / 伴:64万円〜
新事業開発コンサル

新規事業の企画からマーケティング戦略の実行支援まで。

新規事業開発に特化したコンサルティングです。貴社リソースやビジョンを元に、新規商品・サービスの企画からマーケティング戦略立案(事業戦略・ブランディング・プロモーション・実行計画等の支援等)をします。

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1-D既存事業リブランディングコンサル

期間:約1〜3ヶ月対象:すべての事業者様
任:86万円〜 / 伴:64万円〜
既存事業リブランディングコンサル

既存事業の戦略見直し&リブランディング。

既存事業の戦略再構築とリブランディングに特化したコンサルティングです。貴社リソースやビジョンを元に、特定の既存事業のマーケティング戦略立案や再構築(企画・事業戦略・ブランド・プロモーション・実行計画等の支援等)をします。

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1-Z経営顧問(アドバイザリー契約)

1年契約対象:すべての事業者様
8万円/月〜(クリエイティブ優待有)
経営顧問アドバイザリー契約

継続的な意思決定支援。

毎月定額で継続的な経営意思決定アドバイスをします。立案した戦略の実行状態を毎月確認し、アクションプランのPDCAにて修正・改善を支援します。

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戦略立案研修

2-A新事業開発/マーケティング戦略立案研修

3日間集中 / 計18時間出張訪問型対象:すべての事業者様
参加4名までの場合 / ¥580,000〜
経営全般コンサルティング

マーケティング戦略立案力を基礎から身につける。

新商品・新サービスの開発や立ち上げなど実際に新規ビジネスを構築するための基礎知識やプロセスを学ぶ伴走型研修プログラムです。

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2-BWEBマーケティング戦略立案&実行研修

2日間集中 / 計12時間出張訪問型対象:すべての事業者様
参加4名までの場合 / ¥380,000〜
WEBマーケティング戦略立案実行研修

WEBマーケ基礎知識からアクセス解析まで。

WEBマーケティングの戦略立案および実行を基礎知識から習得していただく伴走型研修プログラムです。

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2-C後継者・次世代リーダー向け経営基礎力強化研修

4日間集中 / 計24時間出張訪問型対象:後継者・リーダー候補者様
参加3名までの場合 / ¥820,000〜
後継者・次世代リーダー向け経営基礎力強化研修

次世代リーダーの経営基礎力を高める。

事業承継などの後継者や次世代リーダー候補者向けに経営基礎力強化に向けた基礎知識や戦略プロセスを学ぶ伴走型研修プログラムです。

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クリエイティブ研修

3-A写真撮影&レタッチ研修(撮トレ)

2〜4日間集中 / 計12〜24時間出張訪問型対象:すべての事業者様
参加3名までの場合 / ¥248,000〜
法人向け写真撮影レタッチ研修(撮トレ)

写真撮影・レタッチできる社内人材を育成する。

2〜4日間で学ぶ、主に一眼レフ・ミラーレス一眼レフを使用したビジネス特化の出張型プライベート写真研修です。ディレクションやPhotoshopを使用したレタッチや合成も学べます。

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(撮トレWEBサイト)

3-B動画撮影&編集研修(撮トレ)

2〜3日間集中 / 計12〜18時間出張訪問型対象:すべての事業者様
参加3名までの場合 / ¥258,000〜
法人向け動画撮影編集研修(撮トレ)

動画撮影・編集できる社内人材を育成する。

主に一眼レフ・ミラーレス一眼レフを使用したビジネス特化の出張型プライベート動画研修です。絵コンテやAdobe Premiere Proを使用した動画編集も学ぶことができます。

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(撮トレWEBサイト)

3-Cストロボスタジオ構築&撮影研修(撮築)

1〜2日間集中 / 計5〜10時間出張訪問型対象:すべての事業者様
コンサル・機材費・設置・レッスン込み / ¥810,000〜
ストロボスタジオ構築&撮影研修(撮築)

スタジオ構築で、写真撮影を社内で内製化。

社内で人物撮影・商品撮影・料理撮影などの写真撮影をしたい企業様向けに、ストロボ・ライティング環境のコンサル&設営と、スタッフさんへの撮影研修をご提供します。

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(撮築WEBサイト)

3-Dカメラ撮影オンライン研修(ビジかんアカデミア)

1講座 10分〜オンライン動画対象:すべての事業者様
カメラ撮影オンライン研修(ビジかんアカデミア)

動画で学ぶ、法人向け写真撮影基礎講座。

SNSやオウンドメディアでの発信に役立つ、写真撮影のためのカメラ知識やスキル・考え方をオンライン動画で学べます。

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(ビジかんアカデミアWEBサイト)
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