ビジネスのかんさつ日記
category: 写真術
今回も「ストロボ・ライティングのメリット」シリーズです。
今回のテーマは、「ストロボ・ライティングで写真撮影すると、写真の雰囲気を統一することができる」です。
インスタやECサイトなどで、写真が縦横に並んで表示されることも多いと思います。その時に写真の雰囲気がバラバラになってしまうとブランディングの意味でイメージを損なってしまう可能性があります。
ストロボを使用することで、常に同じ光の雰囲気で撮影することが可能になります。これもストロボ撮影の大きな特徴の一つとして言って良いでしょう。
ストロボでの撮影は難しいのではと思うかもしれませんが、実はストロボを覚えると「自然光って難しいなぁ…」と思う時期がやってきます。少なくともボクはそうでした。
実は、自然光での撮影は難しいのです。
短時間の撮影で、ずっと晴れている時であればまだ問題ありませんが、太陽が雲に入ったり出たりすると光量が変わります。そのためカメラの露出がコロコロ変わるので撮影者としては大変です。
露出が変わるどころか、直射日光と日陰では全く写真の雰囲気が変わってしまうので、統一なんてもんじゃありません。
自然光でロケをしていると「太陽待ち」という謎の時間が生じることもあります。
ちなみに、同じ場所で同じアングルで撮った実験をしてみました。
思いっきり影が入りますね。
少し待って、曇ってきたのでまた撮ってみました。
同じ場所、同じアングルなのですが、全然雰囲気が違いますよね。
もちろん露出もまったく異なりますので、カメラの設定も難しいです。
太陽は朝と昼と夕方で位置が異なりますので、外でも部屋の中でも光が異なってきます。光源が変わってきてしまいますので、光の方向も変わってきます。それにより写真の雰囲気も変わってきてしまいます。
太陽は残念ながら止まっててくれないのですが(止まっても困るけど)、ストロボは固定しておくことができるため、光源・光量を常に保つことも可能です。
窓から自然光が入っても、室内の光(蛍光灯など)も写真に影響してきます。企業さんによっては、部屋の照明を消すことは難しいという場合もあると思います。
オフィスで働いている方がいる横でライティングを構築することもあるため、なかなか照明は消せませんよね。しかしそんな光が写真に影響してくるので、コントロールがしにくいのが自然光の厄介なところです。
ストロボは一度構築して、そこから触らなければ、光源の位置も光量も変わりません。とっても安定します。もちろん被写体の形や素材・色によってはストロボの位置を少し動かした方が良い場合もありますが、どこにどう置いてどのような出力にしていたかを記録として残しておけば、前の状態に戻すことも可能です。
ただ、最初の構築がやっぱり難しいですね。
外部の光の環境に捉われず、効率的かつ安定的に撮影するならばストロボでの撮影は最適です。
「サツチク」では、みなさまのビジネスに適した撮影を実現できるように相談から設営、撮影レクチャーを提供しています。
株式会社ビジネスのかんさつでは、「社内で写真撮影ができる環境を整えたい」「写真撮影を内製化したい」という企業様向けに、ストロボによるライティング環境構築サービス「サツチク」を提供しています。お気軽にご相談ください。
サツチクWEBサイト:https://bizkan.jp/satsuchiku
写真撮影の時、背景ペーパーが緩やかにカーブして立ち上がっているのを見たことありますか?
「背景をRにする」とも言います。
今回は、背景をRにする理由をお話をしていきます。
いきなり結論から申しますと、「背景の境界線をなくすため」です。
今回も実験をしながら解説していきます。
まず、背景をRにしない場合から実験していきましょう。
↓撮影風景としてはこんな感じ。
※今回の被写体はドルチェグストのカプセル「スタバのキャラメルマキアート」です。ウチにいらっしゃるお客様で人気No.2です。(人気No.1はラテマキアート)
撮影してみると、↓の写真のように机と壁の境界線が出てしまいます。
それはそうですよね。机と壁に境界線があるからそれがそのまま写るワケです。
「別にそれでもいいじゃん」という感想でしたらそれでもOKですが、ちょっと素人写真感というか、現実的なイメージになり、「事務所の棚の上で撮ったの?」という印象になりますよね。
写真を見る人によっては、気になる人は気になっちゃうと思います。
↓少し引きで見てみるとこんな感じ。現実的。
では、背景をRにしてみましょう。
被写体を置いた位置より、少し後ろから緩やかに上へ背景ペーパーを立ち上げます。
するとどうでしょう。
↓このようになります。
この方が美しいですね。どこが床でどこが壁か分かりません。よく考えるとちょっと異空間な感じです。
ちなみに①も②も、ライティングとアングルはほぼ同じです。
(トップライトと左からのライトのストロボ2灯でさっと撮っただけですが)
ライティングが同じでも、現実的な印象がなくなりちょっとプロ感が出ますね。
もちろん、プロ感を出すことが目的ではなく、背景の余分な情報(境界線など)がないので、商品だけに目がいくようになります。←これが一番大事。
↓ちょっと引きで見るとこんな感じ。引きで見ると現実的ですが、寄ると(アップだと)非現実的になります。これが写真の面白いところですね。
ちなみに、Rにするときに気をつけていただきたいのが、商品の「影」がRの部分まで伸びないようにすること。
ペーパーが立ち上がっているので、そこに影が落ちると影も上方向に伸びてしまいます。写真に違和感が生じてしまいますので注意しましょう。
背景をシンプルにして、被写体のみに注目して欲しい場合は、背景をRにしましょう。これは白い背景でなくてもカラーのペーパーでもOKです。
被写体が人物や大型商品など大きなサイズでも、大きなサイズの背景ペーパーがあればRにすることができます。
背景ペーパーは横幅やロールの長さが色々ありますので、被写体に合わせて選びましょう。
「サツチク」では、撮影する環境構築(壁・天井の色や、他の光の遮り方)のコンサルティングも含めてご提供しています。
背景のこともWEB打ち合わせにて相談いただけますので、分からないことがあればご質問ください。
みなさまの日々のプロモーション活動・ブランディング活動が良いものになりますように。
株式会社ビジネスのかんさつでは、「社内で写真撮影ができる環境を整えたい」「写真撮影を内製化したい」という企業様向けに、ストロボによるライティング環境構築サービス「サツチク」を提供しています。お気軽にご相談ください。
サツチクWEBサイト:https://bizkan.jp/satsuchiku
「サツチク」サービスの紹介がてら、「ストロボ撮影のメリット」をいくつかシリーズで記事を書いていきたいと思います。
今回のテーマは、「ストロボ・ライティングで写真撮影すると、日光や室内照明に左右されずに撮影できる」です。
ストロボでライティング撮影すると、「日光」や「室内照明」などの他の光の影響を受けず、ストロボだけの光で撮影することができます。このメリットはいくつかありますが、主には「時間や場所に関係なく安定したクオリティで撮影ができる」というところですね。
先日提供させていただいた企業様は、これまで商品撮影される際は天気の良い日中に自然光が入る場所に毎回商品を持って行って撮影をしていたそうで、常設のライティング環境で時間も天気も気にせず撮影できるようになった!と感動されていました。
アパレルや物販などのECサイトでは、多くがストロボライティングで撮影されていますよね。
今回はストロボ入門編のような内容になりますが、以下のように実験的に同じアングルで3枚の写真を撮影して、日光や室内照明に左右されずに撮影できることを説明してみたいと思います。
例えば下のような写真をストロボを使用して撮ったとします。
①ストロボ有りで撮影
ライティングとしては、超シンプルに傘一発+ディフューザーです。結構キレイに撮れましたね。
カメラの露出設定とストロボの出力設定は、以下のようにしていました。
カメラの露出設定 | 絞り値(F値) | F11 |
シャッタースピード | 1/125秒 | |
ISO感度 | 100 | |
ストロボの出力設定 | 160W |
次に、同じアングル・同じ露出設定で、ストロボの電源を切って撮影すると、こうなりました。
②ストロボをOFFにして、①と同じ露出で撮影
真っ暗です。これ、写真です。
よーく見ると、なんかうっすら写ってる?かもしれません。
実は、実際にはまぁまぁ明るい室内で撮影しているのですが、カメラの露出設定的にここの明るさでは光が全く足りないと、このように真っ暗な写真になります。
ちなみにカメラの露出設定とストロボの出力設定は、以下の通りです。
カメラの露出設定 | 絞り値(F値) | F11 |
シャッタースピード | 1/125秒 | |
ISO感度 | 100 | |
ストロボの出力設定 | なし ←変更したところ |
面白いですよね。
ライティング撮影に立ち会ったことがある方なら経験があるかもしれませんが、たまにストロボのチャージができていない時にシャッターを押してしまうと②のような真っ暗な画像が写ることがあると思います。ストロボがチャージできていなくて「ピーッ」と言うエラー音がなったりします。
真っ暗な画像になってしまう理由は、自然光などでは感じないくらいの露出に絞っているということなんですね。
3枚目はストロボOFFの状態のまま、室内の灯り(これは蛍光灯)だけで撮れるように露出設定を変更して撮影してみます。これも、同じアングルで撮影します。
カメラの露出設定と、ストロボの出力設定は以下です。
カメラの露出設定 | 絞り値(F値) | F11 |
シャッタースピード | 1/10秒 ←変更したところ | |
ISO感度 | 800 ←変更したところ | |
ストロボの出力設定 | なし |
すると、このような写真が撮れました。
③ストロボOFFで、定常光で写るように露出設定を変更
定常光(室内の蛍光灯)だけで明るく写るように露出設定を変えただけです。いかにも「蛍光灯の元で撮りました」的な感じになりますよね。①と同じカメラで同じアングルなのですが、ちょっと残念なイメージです。
実際には外光や室内灯で明るくても、ストロボの光の強さがないと撮影できない露出設定にしておけば、このような他の光の影響を受けなくても撮影ができるようになります。
それか、室内の電気を消す、窓から入る外光を暗幕や遮光カーテンで遮断すると、より影響を受けなくなります。
↓ちなみにウチでは、外光が入る窓に「斜光のロールスクリーン」を付けています。透過するロールスクリーンと斜光のロールスクリーンの二重構造にしています。
「サツチク」では、撮影する環境構築(壁・天井の色や、他の光の遮り方)のコンサルティングも含めてご提供しています。
カメラの露出設定やストロボの出力(ワット数)も現地でのライティング設営&撮影レクチャーの時にもお話をしていますので、分からないことがあればぜひ現場でご質問ください。
みなさまの日々のプロモーション活動・ブランディング活動が良いものになりますように。
株式会社ビジネスのかんさつでは、「社内で写真撮影ができる環境を整えたい」「写真撮影を内製化したい」という企業様向けに、ストロボによるライティング環境構築サービス「サツチク」を提供しています。お気軽にご相談ください。
サツチクWEBサイト:https://bizkan.jp/satsuchiku
ストロボ・ライティング環境を構築されようとする場合、ストロボの種類を「モノブロックストロボ」か「ジェネレーター+ヘッド」か悩むことも多いのではないでしょうか?
今回は簡単にですが、その違いについてお話ししたいと思います。
そもそも「モノブロックストロボ」や「ジェネレーター」って何?と言う方は、ストロボの種類4つの記事もご参照ください。
この2者を、6つの項目で比較してみましょう。
ジェネレータータイプ(写真右側)は、「ジェネレーター+ヘッド」のセットでようやくストロボとして成り立ちます。
ジェネレーターが電源部、ヘッドが発光部と、いわば部署が異なるため、どちらかだけでは発光できません。企業で言えば営業部と製造部みたいなものでしょうか。ビジネスには売る役目と作る役目のそれぞれの部署が大切ですよね。その関係性も大切です。
一方、モノブロックストロボは電源部と発光部が一体型になっています。実務も経理もやるフリーランスみたいなものです。
…。
今書いていてちょっとよく分からないような気がしてきましたので、やっぱり「ジェネレーター+ヘッド」はデスクトップ型PC、「モノブロックストロボ」はノート型PCという表現の方が良いですね。失礼しました。
と言うことで、デスクトップ型PCとノート型PCくらい大きさは異なります。
企業内でストロボを使う場合、あまりロケに持ち出すということは少ないと思いますので、よく動かす「ヘッド部分」だけで大きさを見てみましょう。
これはストロボの種類4つの記事でもご紹介しましたがヘッドだけで見るとジェネレータータイプのヘッドの方が小さくて軽いです。
重さでいうと、大体モノブロックが1.6kgくらい、ジェネレータータイプのヘッドだけだと800gくらいのものが多いようです。2倍くらい差がありますね。
ストロボは高いところに設置することもあるため、ヘッドが軽いのは安全面でも良いでしょう。ここにアンブレラ(傘)やボックスなどのディフューザーを付けるとなると、結構な重さになります。
これは確実にジェネレータータイプが有利です。
モノブロックストロボはおおよそ300〜400Wくらいまでの場合が多いですが、ジェネレータータイプだと1200〜2400Wやもっと大きいタイプもあります。
光量が大きい方が絞ることができる(F値が大きくできる)という利点もありますが、被写体や撮りたいイメージによるため、それは必要かどうかは判断が分かれますね。
逆に、最小の光量も撮影には大切です。
ストロボには光量のスペックが書かれており、最大の光量と、調光範囲(出力可変範囲)、あとはステップも書かれています。
▼ジェネレーターのスペックの記載例
ジェネレーター | 最大出力 | 1200W |
出力可変範囲 | FULL〜1/64 | |
ステップ | 0.1EVステップ |
➡︎この場合は最小の出力が約19W
上のスペックだと、最大の出力が1200Wで出力可変範囲がFULL〜1/64なので、最小の光量は1200×1/64で約19Wとなります。ちなみに0.1EVステップというのは、1/10単位でワット数を変えられるため、光量の微調節ができるかどうかという指標になります。
ちなみに以下のようなスペックだと、最小ワットは400×1/128で約3Wとなります。3Wはすごく小さくていいですね。
▼モノブロックストロボのスペックの記載例
モノブロックストロボ | 最大出力 | 400W |
出力可変範囲 | FULL〜1/128 | |
ステップ | 0.1EVステップ |
➡︎この場合は最小の出力が約3W
最後に、チャージタイムです。
チャージというのは、一度発光した後、次に発光できるようにジェネレーターで光を溜めておくことで、チャージが完了していないと次の発光をすることができません。大きな光量で発光するほどチャージタイムは長くなります。
ジェネはモノブロックストロボに比較するとチャージタイムが速く、ジェネは1200Wをチャージするのに約2秒、モノブロックは400Wをチャージするのに約2秒強ほどのものがあります。
スペックではそのように書いてあるため一概に同じワット数のチャージタイムを比較することは難しいですが、例えば同じ400Wだとしたらジェネの方がかなり速い傾向があります。
例えば、モデル撮影のように何枚も連写して撮影したい場合などは使いやすいですね。
コスト面では、1灯だけを考えるとコスト的にはやはりモノブロックの方が安いですが、3灯など複数台になるとそのコスト差が少なくなってきます。
例えばモノブロックが15万円/台、ジェネレーター本体が40万円/台、ジェネ用ヘッド8万円/台だとします。
1灯だけだと、モノブロックは15万円、ジェネ+ヘッドが40万円+8万円=48万円で、圧倒的にモノブロックの方が安く手に入ります。3倍くらいの差がありますね。
しかし、3灯となると、モノブロック15万円×3灯=45万円、ジェネ+ヘッドが40万円×1台+8万円×3灯=64万円と差が少なくなります。1.4倍くらいですね。スペックや耐久性としてはジェネタイプの方が良いため、それを加味して検討すると良いでしょう。
※ストロボはヘッドの数を1灯2灯(とう)…と数えます。ジェネは1台2台…と数えます。
※メーカーやスペックによりストロボ価格は変わりますが、耐久性や修理などのサポートも含めて選択するのが良いでしょう。
モノブロックとジェネとどちらにしようか悩んだら、
などの観点で検討すると良いでしょう。
「サツチク」では、基本的にプランともモノブロックで構成していますが、最初にコンサルをさせていただいた上で、必要でしたらオプションで「ジェネ+ヘッド」に変更も可能です。
照明機材はたくさん種類があり、メーカーも価格も特徴もそれぞれなので一般的には分かりにくいかもしれませんが、「サツチク」では企業内の撮影環境構築というビジネス利用を目的とした視点でアドバイスと機材手配・構築&撮影レクチャーをしています。お気軽にご相談ください。
サツチクWEBサイト:https://bizkan.jp/satsuchiku
皆さんは写真撮影の時、ストロボを使用したことありますか?
一言で「ストロボ」といっても何種類かあります。
今回は4種類の代表的なストロボを紹介します。
これは見たことあるのではないでしょうか?シャッターを押すとたまにパカっと開いてくるカメラに内蔵されているストロボです。
カメラに内蔵されているので気軽に使えますが、常に正面から当てる光になってしまうため好きな雰囲気にすることは難しいです。また、自動で露光量(光の強さ)が決まってしまうことや、光源が小さいことから、いかにも「フラッシュ焚いて撮りました」的な写真になってしまいます。
↓試しに撮ってみるとこんな感じ。手前が明るくて、奥に影がガッツリ出ます。
ちなみに、内蔵ストロボは比較的エントリーモデルのカメラにしか付いていないため、中級以上のカメラにはあまり付いていませんね。
カメラ上部のホットシュー部分に取り付けるタイプのストロボです。いわゆる外付けのストロボですね。
これも一度は見たことのあるのではないでしょうか?例えば結婚式のカメラマンさんや学校写真のカメラマンさんなど、スナップ写真を撮影する際によく使用します。私もたまに使うこともあります。
ざっくり言うと、スナップ撮影する時のためのストロボですので、商品撮影や料理撮影ではあまり使用しません。
ストロボの角度を変えることができるため、カメラ内蔵ストロボよりは光の方向をコントロールすることができます。例えば室内で上に向けて使うと光を天井にバウンス(反射)させることができるため、少し柔らかめの光を演出することも可能です。
スナップ撮影してくれているカメラマンさんが上に向けてピカッとさせてる場合、「あ、柔らかい光で撮ってくれようとされてるんだな…」とホッコリすると良い表情になるのではないでしょうか?
また、①のカメラ内蔵ストロボよりも光量は大きめで、マニュアルで光量の調節も可能です。もちろんオートで光量を調節してくれるモードもあり、センサーで被写体との距離を測って適切な光量を発光してくれるTTL調光という機能があります。
ちなみに、ラジオスレーブなどのアクセサリーを使用することでカメラの上部ではなく遠隔でもリモートで発光することができます。
電源はカメラからの電源供給ではなく、単三などの乾電池を入れて使います。
次に、一気に大きくなって大型ストロボです。コマーシャルフォトスタジオなどでよく使用されています。
1200w〜2400Wなど、大容量の光量を調節して発光することができます。
ジェネレーターと呼ばれる電源部と、ヘッドと呼ばれる発光部に分かれており、ジェネレーターで光をチャージしておき(光を溜めておき)、ヘッドで発光します。ジェネレーター部分では光量を調節することができ、さらに1台のジェネレーターに3灯程度のヘッドを取り付けることも可能で、それぞれのヘッドで何Wを発光するかという細かな調整も可能です。
略して「ジェネ」と呼ぶことが多いですね。もし「ジェネ」と呼んでいる方がいたら「この人プロかもしれんな」と思っていただいても大丈夫でしょう。
ジェネレーターの良いところは光のチャージタイムが速いところです。
チャージというのは、一度発光した後、次に発光できるようにジェネレーターで光を溜めておくことで、チャージが完了していないと次の発光をすることができません。大きな光量で発光するほどチャージタイムは長くなります。ジェネは、チャージタイムが④で紹介する「モノブロックストロボ」に比較すると速く、モデル撮影のように何枚も連写して撮影したい場合などは使いやすいです。
チャージが遅いとテンポ良く撮れないのでせっかく良い表情をした瞬間に撮影できないことがあり、ストレスが溜まる場合があります。チャージ時間とストレスの溜まり具合は反比例の関係のようですね。
また、光の調光もジェネレーターで操作するため、手元にジェネを置いておけば光量変えたい時にすぐに操作可能です。
さらに、万が一ヘッドを倒してしまったりして故障してしまい修理に出す場合も、ヘッドだけを修理に出せば良いので修理代としても安く済む場合があります。(もちろん壊れ方にもよります)
また、ヘッドの中に発光菅(フラッシュチューブ)と呼ばれている発光部分があるのですが、その耐久性も④で紹介する「モノブロックストロボ」よりも高いものが使用されているため、長い目で見るとコスパが良くなります。実はこのフラッシュチューブだけでも3万円前後してしまいます。
モノブロックとジェネとどちらにしようか悩んだら、
などの観点で検討すると良いでしょう。
最後に、モノブロックストロボです。これは、「ジェネレーター」と「ヘッド」が一体化したタイプのストロボです。
③の「ジェネ+ヘッド」がデスクトップ型PCだとしたら、モノブロックはノート型PCといったところです。一体型なのでコンパクトになり、ロケなどの時は重宝しますね。ジェネ持って新幹線に乗るとかはちょっと大変ですし。
モノブロックよりもジェネヘッドの方がコンパクトで軽い
ただし、一体型なので「ヘッド」だけで比べるとモノブロックの方が大きくて重量もあります。また、調光のコントロールは本体で行わなければならないため、高いところに設置していたら調光するのにいちいち脚立などに登って本体をコントロールしなければならないというデメリットもあります。
ただ、最近はBluetoothで繋いでiOSアプリで調光できるという便利なモノブロックもありますので、高い場所など手が届かないところにストロボを設置した場合はスマホでコントロールしても良いかもしれません。アプリをいちいち立ち上げるのもまどろっこしいということもありますが…、ガジェット好きなお客様に結構ウケが良いです。
C4 アプリイメージ
モノブロックの光量はクリップオンよりは大きく、300〜400Wほど発光することができるタイプが多くあります。ジェネほどの大光量は出ませんが、フィルム時代でもないので400Wあればおおよそのものが撮れます。逆に400W以上の光量が必要な場合やチャージが速い方が良い場合はジェネにした方が良いでしょう。どれくらい光量が必要かは、「撮りたいイメージ(ライティング・アングルなど)」と「その場の光の環境」によりライティング構成で決めます。
③の「ジェネ+ヘッド」よりは購入単価が安いためお求めやすいですが、耐久性や修理となると若干コスパは悪いです。どちらが良いかは使い方次第ということでラインナップされていますね。基本的にロケ用としての使用用途ではありますが、もちろんスタジオで使ってもOKです。
今回は4種類ご紹介しましたが、企業内に商用写真撮影用のライティング環境を設営する場合、③「ジェネ+ヘッド」か④「モノブロックストロボ」の2択でしょう。導入の初期コストを考慮すると8〜9割くらいは④「モノブロック」で良いと思います。ですが、使用頻度や目的によっては③「ジェネ+ヘッド」の方が良いこともあります。
「サツチク」では、基本的にプランともモノブロックで構成していますが、最初にコンサルをさせていただいた上で、必要でしたらオプションで「ジェネ+ヘッド」に変更も可能です。
照明機材はたくさん種類があり、メーカーも価格も特徴もそれぞれなので一般的には分かりにくいかもしれませんが、「サツチク」では企業内の撮影環境構築というビジネス利用を目的とした視点でアドバイスと機材手配・構築&撮影レクチャーをしています。お気軽にご相談ください。
サツチクWEBサイト:https://bizkan.jp/satsuchiku
皆さんは、写真撮影の時「ストロボ」を使用していますか?
ドラマなどでもモデル撮影をしているシーンなどでストロボを使っている風なシーンもあるのでなんとなくイメージは付くのでは?と思います。傘とか刺してピカピカ光っちゃったりしているアレです。
一般的には使わない「ストロボ」ですが、なぜ写真撮影にストロボを使うと良いのか、少しだけメリットをまとめました。
弊社では、「撮影を内製化したい」「社内で写真撮影ができる環境を整えたい」という企業様向けに、ストロボによるライティング環境コンサル&機材設営&撮影レクチャーを提供するサービス「サツチク」をスタートいたしました。
このブログでは、なかなか知る機会のない「ストロボ」や「ライティング」について、いくつかお話しをしていきたいと思います。
ストロボとは「瞬間的に発光する照明装置」のことです。カメラのシャッターボタンを押すと同時に光らせることができます。「フラッシュ」とも呼びますね。
一方、太陽の光である自然光や、電球や蛍光灯など一定の光を発光する光を「定常光」と言い、発光の種類としては「定常光」と「瞬間光」の大きく2つに分けられます。
なぜ瞬間光で良いかというと、写真に必要な光は「一瞬の光でも良い」ためです。
写真はほとんどの場合、一瞬を切り取るものです。シャッター幕が開いている時間、例えば1/125秒というほんの一瞬の時間の光をイメージセンサー(昔でいうフィルム)が受け取って画像を作るため、光もその瞬間だけあれば事足りてしまいます。光を常に発していることはあまり意味がありません。
ストロボの光は大きいと数百W〜数千W(ワット)の光を発することができるため非常に電力を使用します。そのような大きな光をずっと発光していては電力的にも無駄ですよね。数百W〜数千Wといえば、例えばずーっとドライヤーを使っていたり、電子レンジを使っているような電力の使用状況になってしまいます。
しかし動画となれば瞬間光では意味がありませんので、定常光のライトを使用します。撮影のための「ライティング」といえども、写真と動画ではライトの種類が異なるんですね。
写真撮影の際にストロボを使用するメリットがいくつかありますので紹介します。
まず1つ目は、暗いところでも写真撮影ができるということです。これは分かりやすいですね。
自然光や、蛍光灯などの光がない暗いところでも、ストロボを使用することで明るい写真を撮ることができます。
ストロボの光量とカメラの露出設定にもよりますが、自然光や室内の照明がついていても、それ以上の光量を作ることも可能なため他の光の環境に左右されず撮影することができます。
ちょっと難しいかもしれませんが、サツチクではストロボセッティングの際に撮影レクチャーをしますので、その時にお伝えしています。
ストロボでライティングすると、一定の光量で撮影することが可能になるため、常に同じ雰囲気で撮影することができます。インスタなどのSNSや、自社WEBサイトやECサイトなどで複数の画像が並んだ時も、写真の雰囲気を統一することができます。
光には青い光、オレンジ色の光など様々な「色」があります。いわゆる「色温度」というものです。
もし定常光で様々な色の光が混ざってしまっていると、写真の色を正しく表現することができません。ストロボでは複数台使用した場合でもほぼ同じ色温度で発光できるため、カメラの設定をきちんとしていれば正しい被写体の色を表現することがしやすくなります。
この方法も「サツチク」では撮影レクチャーにてお伝えしています。
定常光で撮影していると、手ブレしてしまうこともあると思います。ストロボは、発光時間(閃光時間)がかなり速いため手ブレがしにくくなります。ストロボの種類や、光量の設定にもよりますが、早いものだと閃光時間が1/7000秒といったとても速いストロボもあります。
閃光時間が速いことで、手ブレとともに「被写体ブレ」も抑えることもできます。「被写体ブレ」とは、その名の通り被写体がブレてしまうことです。定常光で撮影するときに、例えば三脚で立てて手ブレしないようにしていても、走っている人物や動くものなどは被写体がブレてしまうこともあります。
ストロボを使用することで、人物が動いてもピタッと止めることができます。例えば、ジャンプしている人もブレずに撮ることもできます。
このように、ストロボを使用するメリットはたくさんあります。しかし、ストロボを使いこなすことは結構難しく、ストロボライティングを使いこなせるようになるには修行が必要です。
通常、いろんな被写体に対してストロボ・ライティングができるようなプロカメラマンになるためにはアシスタント修行からスタートすると数年はかかります。ボクも写真の世界に入ってから15年ほど経ちますが、最初の3年間はスタジオで師匠の元についてみっちり修行したものです。(大変でしたが良い思い出です笑)
実はライティングは、「被写体(撮りたいもの)」や「見せたい目的(マーケティング戦略)」などによって異なります。
モデル撮影・商品撮影・フード撮影など、被写体それぞれライティングは異なり、さらにいうと、それをどう見せたいか・写真を見た人にどう感じて欲しいかというマーケティング戦略やブランディング戦略によっても異なります。
そのため、企業ごと・事業ごとに被写体や戦略は異なると思いますので、プロカメラマンのようにモデルも撮る、フードも撮る、建築も撮る、などあらゆる被写体に対するライティングは覚えなくても大丈夫です。
「サツチク」では、被写体や目的、マーケティング戦略などもお聞きしてからライティングを考案・構築し、撮影のテクニックをお伝えしています。
みなさまの日々のプロモーション活動・ブランディング活動が良いものになりますように。
サツチクWEBサイト:https://bizkan.jp/satsuchiku
「見せ方」を強化するご支援。
ビジョンと戦略を「見える化」するご支援。
社内人材の戦略立案力をアップするための法人研修。
ビジネスのかんさつ日記